千田善著「オシムの伝言」(みすず書房)を読んだ。著者はオシムさんが日本代表監督時代の通訳で、ジャーナリスト・翻訳家として他にも国際政治学の分野で著書がある方です。
(ちなみにジェフ時代の通訳の方は、公認コーチのライセンスを取り、J2岡山のコーチになっているそうですね)
オシムさんがヨーロッパでも非常に高い評価を受けていて、多くの人達に慕われているのは知られているけど、あらためて共に行動した人の目で語られると本当に驚きます。レアル・マドリードからのオファーを断り、日本に来てくれたなんて信じられない。(金まみれのビッグクラブは嫌だったそうです)
実は1964年の東京オリンピックに選手として来日したとき自転車でその辺を散歩していて、そのへんのおばちゃんに声をかけられて梨をもらったそうなんです。そのときから親日家になったとのこと。(韓国なら断っていたって言ってたそうです)
だから我々がオシムさんのスペクタクルなサッカーをみることが出来たのも、当時のそのへんの気さくなおばちゃんのおかげだったんですね。おばちゃん、ありがとう。
この本を読んで感動したのは、ありきたりだけどオシムさんってどんだけ偉大な指導者かってこと。
優秀な監督はたくさんいるんでしょうけど、いつも行動を共にしている通訳が「この人、命かけてる」って、涙を流すような人はどれだけいるんでしょうね。
病気で倒れたときも、目覚めて最初に言った言葉が「試合にいかなければ」だったそうです。
オシムさんが入院した病院でも、非常にプロフェッショナルで温かい治療をしてくれたことが紹介されていて嬉しかったです。
たぶんオシムさんが慕われるのは、この人がいると周囲の人間もみんな成長できるからなんでしょうね。
あのころは日本のサッカーの将来に期待が持ててワクワクしていたんですけどなあ。